注意点も知っておこう

歯科、口腔外科で働く際にはメリットだけではなくデメリットもあります。看護師が働くデメリットや注意することを紹介します。

注意点も知っておこう

看護師としてのスキルの低下

一般の歯科や口腔外科のクリニックで働く看護師は、虫歯治療やブラッシング指導などの生活指導が中心のため、看護技術を実践する機会が他の診療科に比べ減ります。他の診療科にて看護師としての仕事をしていると、普段から患者の採血や点滴、バイタルチェックなど多くの業務を実践、経験して看護技術のスキルアップに繋がっていきます。しかし、一般歯科、口腔外科のクリニックの場合はこのような一般病棟の看護師が行う業務はほとんど少なく、看護師の専門知識やスキルを活かすことが出来ず、スキルの上達に繋がらない可能性があります。また、外来病院や一般歯科のクリニックでは、受付や電話対応などの雑務が主な業務であったり、無資格でも勤務可能な歯科助手と同じ業務となることもあり、看護師資格を持っていても仕事内容や給料面が歯科助手と同水準となり、そのことに不満を感じるかもしれません。看護技術のスキルを高めるどころか使う機会も少ないため低下する可能性があります。
また、看護師の資格では歯科衛生士の業務を行うことはできませんので、看護師の資格をもっと活かしたい、看護技術のスキルを高めたいと考える看護師は、大学病院や総合病院の歯科、口腔外科の看護師として勤務することや、歯科、口腔外科以外の診療科を選択することも視野にいれるといいでしょう。

転職するにあたっての注意点

歯科、口腔外科の病棟勤務の場合ですが、単独の病棟であることはなく他の診療科と混合している病棟が多く、口腔外科で必ず採用されるとは限りません。他の診療科と混合の場合、他の診療科の疾患に関する知識や看護技術を学ぶ必要があります。一般歯科や大学病院での看護師の募集は少ないです。麻酔科のあるような大きな個人病院であれば看護師の募集があるところもありますが、そのような個人病院や大学病院も数が少なく、また学校指定がされている場合もあるため、看護師の採用枠は大変少ないです。総合病院でも歯科、口腔外科がある病院は全国でも約15%しかありません。施設自体も少ないのですが、それに加えて口腔外科単体で看護師の求人募集をしているケースは大変稀で、病院全体の看護師募集に口腔外科が含まれているというものがほとんどのため、求人数は非常に少ないです。